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ジロ・デ・イタリア観戦記。

 夕べも今朝も頭痛なし。

●5月14日(火)

 始発のレッドアローに乗り、午前9時半成田発。ローマで乗り換えて、同日夕方ベネチア着。「プレミアムエコノミー」、座席もある程度倒れるし、食事もエコノミーよりは多少よく、こんなのができたなんて今後ともうまく利用したい。空港から水上タクシーに乗り、サンマルコ広場から上陸(←馴染みの自転車店の店主曰く、これがベネチアの「正面玄関」からの入り方であるとのこと)。2時間ほど観光して電車でトレヴィソへ。午後11時頃、Locanda San Tomasoに投宿。休養日明けの第10ステージはウラン(チームスカイ)が制する。

●5月15日(水)

 トレヴィソの街を歩く。ピナレロに行っておみやげになるものを買っていたら、レジ横に第12ステージの市内コース図の、配布用パンフレットがあったので数部もらう。これをよーく見たら、ゴール地点はなんとわれわれのホテルの目の前、2階の自分の部屋の窓から見下ろせる広場がそうなの! しかも2周回するから2度見られるとは… これはたいへんなことに。なお、ピナレロではさんざん迷ったあげくに、マリア・ローザを買ってしまう。まさか着られないので飾っておく用だけれど、本場に来た記念だし、ポール・スミスのデザインがじつにカッコよいからいいんだもん。

 街に出ていたジロ・グッズの公式移動販売車でもあれこれと買う。キッズ用の「応援セット」はキャップ、Tシャツ、鳴りもの、トリコローレ+ピンクの4色リストバンドがナップサックに入って10ユーロはとんでもなくお買い得。

 夜、郊外の別のホテルで開催されたピナレロの、秘密の(?)イベントに呼ばれる。世界各国のディストリビューター300名ほどを呼んでの会で、単なるシロウトで自転車屋ですらない自分も参加できたとはなんたる幸運。

 同ホテルにはチームスカイとモビスターが投宿していて、イベントにはウィギンス、ウラン、ヴィスコンティなど両チームのほとんどの選手が顔を出した(コーボを除く全員だったと思料)。ウィギンスはニューTTバイクの紹介で、先日の個人TTで路肩にブン投げたのは、このピナレロのバイクのせいではもちろんなく、シマノのコンポがいけなかったのだと発言して爆笑をとりつつ、風邪気味で若干体調がよろしくないとも言っていた(←実際、翌日の第12ステージを最後にリタイヤ)。只メシにおみやげまでもらって深夜に自宿に戻ると、広場にゴール設営用の巨大トレーラーが到着していた。第11ステージを制したのはナヴァルダスカス(ガーミン・シャープ)、振り切られたダニエル・オス(BMC)はゴール前の観客に詫びる仕草をしながら2着でフィニッシュ。

●5月16日(木)

 第12ステージ当日。朝、設営作業の音で目覚める。前夜までなにもなかった広場に、昼前にはゴール、表彰台、放送席等が設営される。しかし天候は大雨、ゴール前150m地点に設営されたピナレロ関係者専用テントに入る許可証を得ているが屋根は歩道の2/3まで、フェンスにかぶりつきの位置までは覆われていない(←このように設営するのが流儀であるか)ため、まずはホテルの部屋で、外の空気を感じつつテレビで観戦するという贅沢。昼過ぎ、ゴール地点にキャラバン隊が到着したが、雨が激しいせいかなにも配らずに行ってしまったのは残念。

 レースが残り30㎞になったところで店主とホテルを出、ピナレロブースへ。この時点で雨はだいぶ小振りになっており、選手が1周目で通過する頃には止んだので心おきなく応援・撮影。いちばん感激したのはカヴェンディッシュのゴール後しばらくして、オメガファーマ・クイックステップのアシスト2人が喜びの表情で、手をつなぎながら並走してきたこと、これがロードレースだよ! カヴは記念の100勝目、表彰台にはプレゼンターのトレヴィソ市長とともにファウスト・ピナレロ社長が登壇。

 驚いたのは全選手・全車両通過後、ものの10分で撤収が開始されたこと。係の兄ちゃんたちが沿道に敷設したフェンスの連結を、ものすげえ手際の良さでビシビシ外してトラックに積み込んでいく… まさに街から街への興業。この日の晩も郊外のホテルでピナレロの只メシに呼ばれる。

●5月17日(金)

 店主は早朝に電車でベネチアへ、ローマ経由で帰国。自分は昼前の電車でトレヴィソを出発、ヴィツェンツァでフレッチャビアンカに乗り換えてミラノ着。チェントラーレ駅間近のホテルに投宿後、ただちにタクシーでGIORGIO BRATOのショールームに行ったらホモッぽい兄ちゃんが出てきて、ここは通常は小売りはしていないんだと。しかし今日一日限りで、業界関係者限定の在庫一掃セールをやっているところだと。関係者ではないけれど、来ちゃったものはしょうがない、オッケーだ、あなたはとてもラッキーだと。定価1,000ユーロ以上する革ジャンがどれも350ユーロ均一、しかしキャッシュオンリーだという… 現金の持ち合わせもなかったが、大き過ぎるサイズのものばかりであったため、このあたりでいちばん品揃えの充実しているショップを聞いて辞す。

 で、教えてもらった「Excelsior」に行くと店員が、残念なことにぜんぶ売れてしまって今あるのはこれだけ、と見せられたのが革ジャンひとつだけって一体どういうことなのかなぁ。ミラノでこうなんだから、伊勢丹メンズ館てのはすごいんだと改めて認識。

 ↑ののち、Excelsiorのすぐ近くで、店内のモニターでジロを映しているところあり、これが「GAZZETTA STORE」だったとはなんたるヒキの強さ。しかし、売っていたのはサッカー関係のものばかりで、もう買ったマリア・ローザ(ほか4賞ジャージ)以外にはTシャツが1種類とナイロンのバッグくらいしかないってガゼッタが、しかも開催期間中に! 「ジロ関連は本当にこれしかないのか?」と念を押すと、マグカップがありますという(←早く言えよ)。側面にパンターニ、チッポリーニ、シモーニの活躍を報じた当時の紙面がプリントされているマニアにはたまらないアイテム、3個購入(←Tシャツとバッグも買ったけど)。第13ステージ、なんと前日に続いてカヴェンディッシュ連勝。

●5月18日(土)

 モンテナポレオーネに突撃し、エルメス→フェラガモ→トッズと回る。じつにいい買い物ができて大満足、グイグイにいけば英語でなんら問題ないし。メガネ屋ではPersolのサングラス、狙っていたポラライズド/フォトクロミックレンズのニューモデルを入手できた。夕方ナヴィリオ・グランデを歩き、土曜日でちょうどやっていたパピニアーノの蚤の市を見学。とんでもない数の露店にとんでもない人出で面白かったけれど、買うようなものはなし。

 第14ステージ、バルドネッキア頂上ゴール、荒天でレース映像が全くこない。ゴール前カメラがようやく捕らえたのはサンタンブロジオ(ヴィーニ・ファンティーニ/セッラ・イタリア)とニバリの2人、「いい?」「いいよ!」とばかりに頷き合ってサンタンブロジオ先頭でゴール、う〜ん涙が出た。

●5月19日(日)

 記述の通り、競馬。夕方、リナーテ空港へ向うタクシーのラジオでジロの中継をやっていた。第14ステージはガリビエ峠頂上ゴール、アナウンサーが叫ぶ選手の名前しかわからないので運転手にレース展開を聞くも、英語が通じない! 勝ったのはヴィスコンティ(モビスター)だとあとで知った。帰国便はパリで乗り換え、ビジネスクラスはやはり格段に楽。

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